うまくなりたいなら「言語化」しよう
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はじめに

今回は、本質的な技能上達のメソッドである、言語化を紹介します

言語化とは、文字通り思考や感覚を言葉にすることです

それだけ?と思うかもしれませんが、これができるかどうかで人間の成長速度は大きく変化します

野球のイチロー氏、ダルビッシュ氏、将棋の羽生善治氏、格ゲーのウメハラダイゴ氏などなど、一流のプレーヤーは、思考や感覚を言葉にするのが本当に上手です

僕は天才ではありません
なぜなら自分がどうしてヒットを打てるか説明できるからです イチロー

『朝日新聞』2009年9月15日付

言語化の重要性を理解できていない人は、ぜひこの記事を読んでみてください

言語化とは

言語化を定義することは難しいですが、この記事では、

「自分の思考を明確に言葉にして、人に伝えられる状態にすること」

と定義します

言葉にすることの重要性

思考というのはほとんどが無意識で行われる為、基本的に抽象的で曖昧なものです

そこで思考を意識的に言葉にして人に伝えられる状態にすることで、より具体的なレベルで思考でき、実際の行動に落とし込むことができるようになります

思考の解像度が上がる、というとわかりやすいかもしれません

言葉にできないことは理解できていない

逆に思考を言葉として明確にアウトプットできない場合は、思考が漠然とした浅いレベルで止まっているといえます

FPSで例を出すと、「あの時なんでこう動いたの?」と聞かれてすぐに答えられない人は、自分のプレーに対する理解が甘いか、何も考えていない可能性があります

言語化はありとあらゆる思考を深められる

言語化ができれば、ありとあらゆる思考を深め、具体化することができます

思考は人間の中で常に起こっているものですから、当然ゲームに限らず全ての分野で有効なのです

ひとまずこの記事では、スポーツ・ゲーム等の競技技能の上達において、言語化が有効に働く理由をメインに解説します

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言語化で技能が上達する理由

以下のような理由によって、技能の上達速度が劇的に速くなります

・課題、解決策の発見が効果的にできる
・再現性が向上する
・調子の波が小さくなる
・チーム全体がレベルアップする
・メンタルヘルスの向上

課題・解決策の発見が効果的にできる

技能を上達させる為には、課題を発見しそれを克服していく必要がありますが、言語化によってその一連の流れを速く正確に行うことができます

FPSで例を出します

エイムミスによって撃ち負けることが多いと感じたとして、言語化を疎かにしている人は、

「なんかエイムが悪いな」
「とりあえずエイム練習するか」 

この程度で止まってしまいます

対してきちんと言語化ができる人は、

「エイムが悪い」

もっと具体的に言葉にすると……

「エイム時に、敵からクロスヘアが少しずれている状態になりやすい」

その理由は?

「敵を目で追いきれず、クロスヘアとのズレを認識できていない」

対策は?

「視点を動かすときの自分の目の使い方を改善する」

改善するとは具体的にどういうこと?

・・・

このように、言語化が雑な人に比べ、圧倒的に高精度に課題の発見と対策を行っていくことができるのです

再現性が向上する

自分の身体の動きやプレー中の思考を言語化することで、一種のパターンとして明確になり、再現性を上げることができます

この再現性の向上は、言語化の効能の中でも非常に重要でわかりやすいものです

言語化の効果を一言でと言われたら、「再現性の向上」と私は答えます

調子の波が小さくなる

言語化ができる人は、自分が好調・不調な理由を判断しやすくなる為、調子の波が小さくなります

逆に言語化できない人の場合、好調な理由も不調な理由もわからない為、調子の波が大きくなったり、不調が長引く可能性が高くなります

チーム全体がレベルアップする

チーム全体で言語化を徹底しておけば、言葉の具体化によってコミュニケーションが円滑になります

その結果、連携力が上がる、練習の効率が上がるなど、チーム全体に良い影響があります

どれだけ細かい部分まで言語化できているかで、チーム力に差が生まれると言っていいでしょう

メンタルヘルスの向上

自分の感情を言語化すれば、漠然とした不安などが対処可能なものになり、メンタルヘルスの向上に役立ちます

これは、筆記開示というテクニックとして有名です

(メンタルの筆記開示については、ネガティブ思考の人や精神状態が悪化している人だと逆効果になる可能性もある為、やり方を調べて慎重に行ってください)

言語化って具体的にどうやるの?

言語化のやり方についてですが、皮肉なことにこれを言語化するのは難しいのです

言語化を言語化するには、かなりの言葉数が必要になりますし、それが正しい保障はありません

実際、どのような書籍や記事を読んでも、言語化のやり方をまとめきれていると感じるものはありません

この記事ではひとまず、言語化する上で個人的に重要だと考えている大まかな方針を書いておきます

・自分の思考を逃さず書き出す
・言葉の曖昧さを排除する
・ロジカルシンキングのテクニックを学んで使う
・ブログ、Twitterなどで自分の言葉を発信する
・適切なコーチングを受ける

このあたりを実践していくと、言語化の精度と速度が増していくと思います

正直私の言語化力もまだまだクソ雑魚ナメクジですが、数年前にブログを書き始めた頃に比べると、それなりに上達している実感があります

言語化も練習を繰り返せば上達するので、苦手な人もチャレンジしてみてください

↓(一応言語化の書籍で一番参考になったものを置いておきます。内なる言葉と外へ向かう言葉を分けるという発想が良いです)

本日のまとめ

・言語化とは、自分の思考を明確に言葉にして、人に伝えられる状態にすること

・言語化ができると、より具体的なレベルで思考できる

・言語化できない場合、思考が浅いレベルで止まっている

・言語化は、課題発見、調子の安定、チームのレベルアップなど、技能上達に大きな効果がある

・言語化は練習すれば上達する

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