こんにちは、にゃおんです
新ブログお初となるFPSの話を書いていきます
FPS系の記事を書くのは本当に久しぶりですね……
さて、記念すべき初テーマは、人数有利です
最近はApex Legendsという必然的に連携を取らざるを得ないゲームが流行っていることもあって、割とこれは早めに解説しとかないとやべーなと思いまして、このテーマを選びました
今回は基礎理論編で、具体的な使い方は次回の記事で解説します
さっそく、人数有利基礎理論編、やっていきましょう
人数有利を制するものはFPSを制する
人数有利とは、文字通り、敵より味方の人数が多い状態を作ることです(細かい定義は後々)
「人数が多いほうが有利ってのは当たり前じゃん?」と多くの人は思うはずですが、なんというか、その強力さを知らない人が多いと感じます
最初に言っておきましょう
人数有利はFPSにおける基本にして、最強の戦術の一つです
正しく人数有利の強さを認識しているかどうかで、勝率に天と地ほどの差がうまれます
人数有利を制するものはFPSを制するといっても過言ではありません
私の場合は、戦術構築のほとんどの軸を人数有利においています
それくらい重要なので、その強さをきちんと整理していきましょう
FPSでは、全プレーヤーが一度に一箇所にしか攻撃することができない
アタリマエのことを言いますが、FPSでは一度に一箇所、画面の中心にしか攻撃することができません(投げ物や特殊な攻撃を除き)
これは、全プレーヤー共通の条件です
同時に二箇所の敵を攻撃することは、世界最強のプレーヤーであっても、チーターであっても不可能です
ここが、撃ち合い理論や戦術を構築する上での基本的な視点になります
人数有利を正しく使えば、100%の確率で撃ち合いに勝利することができる
1対1で撃ち合いをする場合、つきつめると勝率は五分五分です
それが2対1になるとどうでしょうか
結論からいうと、100%2人側が勝ちます
そんなの当たり前じゃん?と思うかもしれませんが、その理由をきちんと考えたことはあるでしょうか
具体的に考えてみましょう
2v1の場合
2対1で撃ち合いを行います(二人側をAとB、一人側をCとします)
持ち体力はそれぞれ4で、1ターンごとに一人ダメージ1の攻撃を与えることができるとします(CODなどを想定)
エイムなどの時間は考えないものとする
第1ターン
・ABがCにダメージをそれぞれ1ずつ、合計2与えます
・Cは、Aに1ダメージを与えます
第2ターン
・ABがCにそれぞれ1ずつ、2ダメージを与え、合計ダメージが4を超えたため、Cは負けます
・CはAに1ダメージを与えます
卍ABチームの勝利で試合終了卍
随分圧倒的な差がつきました
さて、なぜAB側が勝ったのか
答えは、
体力の合計値と、一度に与えるダメージ量が上回っているからです
二人側は体力の合計値が二倍なので、それだけの優位性でも勝つことができます
その上、一度の攻撃力も二倍なのです
1人側に勝ち目は全くありません
ランチェスター戦略という理論にのっとると、1人側が勝つには二人側の四倍強い必要があります
この辺は旧ブログでも解説しました↓あとで是非ご覧ください(最後にも載せておきます)
プレーヤーの体力が変化したり、人数が増えたりしても同じです
ヘッドショットゲーで2v1
体力が1のヘッドショットゲーにしてみましょう
ターン1
・AがCにダメージ1を与え、C敗北
・CはAに1ダメージを与え、A敗北
・Bくん、何もせず勝利
卍ABチームの勝利で試合終了卍
3v2の場合
ABCとDEで3対2を行う場合
体力は3とする
ターン1
・ABCがDに攻撃、Dは3ダメージで死亡
・DとEはAに攻撃
ターン2
・ABCはEに攻撃、Eは3ダメージで死亡
・EはAに攻撃、Aは3ダメージで死亡
AB側は二人体力MAXの状態で勝利
人数有利は必ず勝てる
ご覧の通り、2対1だろうが、3対2だろうが、どんな体力設定だろうが、全員が同じ攻撃を同じように繰り出す場合は、必ず人数が多いほうが勝つのです
その根拠の大きなところは、体力の合計値と攻撃力の合計値にあります
人数不利側としては、人数有利を作られた時点で無理ゲーになってしまうということです
人数有利の強さ、ご理解いただけたでしょうか
人数有利が強い細かい理由
人数有利が強い最も大きな理由は、体力差と攻撃力の差ですが、その他にも細かい理由があります
エイム移行時間
さっきの例では一人倒したあとにすぐ次の敵にダメージを与えていましたが、実際にはエイムという要素が加わります
どれだけ素早くフリックしたところで、必ずタイムロスが発生します(次の記事で解説しますが、敵の視点移動距離が長いほど有効です)
有利側は安定してエイムすることができる
撃ち合いの最中は敵の攻撃によるエイムのブレ(エイムパンチやサプレッション)、緊張感などによって、100%の精度のエイムを行うことができません
しかし、人数有利側は撃ち合いのときに必ず敵からの攻撃を受けない人がいます
その人は、非常に安定したエイムで敵を倒すことができるのです
プレッシャー
メンタル的な部分ですが、目の前に複数の敵がなだれ込んでくるのは相当なプレッシャーになります
複数の的が出てくることで、無意識がどの敵から狙おうか迷って反応が遅れますし、勝てないことがわかるので逃げるモーションが入ったり半ば諦めてしまいます
敵にラッシュ(複数人で同じ地点を突破すること)された時には、敵を削るというよりはとりあえず遅らせるという意識になります
『1キル』の重みを知れ!!!
ここが今回一番言いたいことになります
一人倒したとき、たかが1人倒しただけだと思ってはいないでしょうか?
一人倒されたとき、たかが1人倒されただけと思ってはいないでしょうか?
一人倒すということは、一人分人数有利を作れたということです
一人倒されるということは、一人分人数不利になったということです
本来2:2で進行するポジションを、2:1にすることができます
本来3人で守れたポジションを2人で守らなければなりません
一人分の戦力差は、それ以上の形となって広がります
たかが1キルが、試合を大きく動かすのです
1キルした側は、『人数有利である』ことをもっとしっかりと意識すべきです
1キルされた側は、『人数不利である』ことをもっとしっかりと意識すべきです
ファーストキルは何よりも価値がある
人数有利の観点から見ても、ファーストキルは非常に重要になります
ファーストキルは、5:5であればそのラウンド最初のキル、バトロワであればその撃ち合いで一番最初のキル(ノックダウン)になります
試合全体への波及効果や難易度を考慮すると、終盤のキルとファーストキルではその重さに10倍くらいの差があります
最初の1キルをとった人はそのラウンドの実質的なMVPといっていいでしょう
ファーストキルの重さ、いかにしてファーストキルをとるか、意識してみてください
いわゆる1pickの動きって奴ですね
味方が死んでからのカバーはカバーではない
味方が撃ち合い始めてから飛び出すことがカバーだと思っている人がいますが、全く違います
味方が削られた時点で、カバーは成立していません
味方が交戦すると思った瞬間同時に、なんなら先行して飛び出してやるのが正しいカバーです
味方を絶対に死なせてはいけません
やられたらやり返せ
最悪カバーが間に合わなかった場合でも、できる限りその場でキルは取り返すようにしましょう
味方が一人削られれば、そこからずっと人数不利の展開が続いてしまいます
一人倒せば、そこからはまたイーブンに戻りますし、味方の士気も上がります
やられたらやり返すの精神を忘れないようにしましょう
不必要な単独行動だけはするな
作戦の為に時には必要な単独行動ですが、基本的にはNGです
一人での行動はデスの可能性を大きく高めます
一人が死ぬことによるリスクは、チーム全体が負わなければなりません
特に理由がないのであれば、必ず常に味方をカバーできる位置にいるべきです
Twitterでバトロワ初心者はとりあえず味方にべったりついていけといったのはこういった理由です
べったりと味方に張り付いていれば、とりあえずは体力分だけでも人数有利を作ることができチームに貢献できますし、自分がキルできる可能性も高まります
単独行動をしていたのでは、一切メリットを得ることができません
意味のない単独行動は絶対にやめましょう
人数有利を作る上での絶対条件=人数有利を覆す条件
ここまで人数有利人数有利と言ってきましたが、ただ数的に有利であれば人数有利なわけではありません
必ずある条件を満たす必要があります
それが、常に同時に射線を通す ということです
例えばですが、以下の画像のように味方同士が縦に重なってしまっている場合では、斜線が一つしか通っていない為人数有利とは言えません
また、次のような見方も、斜線が一人分しか通らない為、人数有利とは呼べません
また、体力の硬いゲームや移動速度が速いゲームなどでは斜線の作り方がシビアです
普通のゲームでは十分といえる斜線の通し方でも成り立たなくなる場合があります
普通のゲームではAの斜線の範囲内で仕留めきれますが、体力が多いゲームや移動速度が速いゲームでは、斜線を振り切って進行され人数有利を作ることができません
この辺のゲーム性の違いを踏まえた具体的な人数有利の作り方は、次回がっちり解説します
とにかく、同時に斜線を通すというキーワードを覚えておいてください
この条件を守れれば、人数有利は概ね達成できます
逆にいうと、人数不利側は同時に斜線を通さないようにすることができれば、人数不利は回避できるということです
最後に
さて、今回はひとまず、人数有利の基本的な考え方について解説しました
次回は、具体的な人数有利の作り方を解説します
↓旧ブログのランチェスター戦略の話もご覧ください