はじめに
今回は、FPSにおける待ち方やポジションを徹底的に解説していきます
やや高度な考え方も解説しているので、色々なレベルの人が楽しめると思います
ポジショニングの基本
FPSのポジションには、基本となる普通のポジションと、そうではないポジションがあります
FPSにおける普通のポジションとは、撃ち合いに強いポジション(強ポジ) or 撤退可能なポジション、またはそれらを同時に満たす撃ち合いに強く撤退可能なポジションです
撃ち合いに強いポジションとは、頭一個や脚見えポジなどの、こちらの被弾面積が少なく相手の被弾面積を多くできるポジションです
撤退可能なポジションとは、遮蔽物があり、文字通り状況に応じていつでも撤退可能なポジションを指します
状況に応じて撤退可能というのは、人数差がものをいうFPSにおいては非常に重要となります
遮蔽物がないポジションの場合、射線を切ることができない為1v多数に弱く、フラッシュなどの投げものにも弱く、相手の戦術次第で何もできずに蹂躙されてしまいます(特に体力が多いゲームでは)
もちろん有効な場面もありますが、運ゲーの要素を含みます
いつでも撤退可能なポジショニングが、FPSにおいては基本であり、普通のポジショニングであるということを覚えておいてください
これが、後述のオフアングルの原理でもあります
オフアングル
前回の記事で、ピークする際は、相手がいるであろう位置を予測しそこにエイムが合うように飛び出す(プリエイムをする)という話をしました
オフアングルは、このプリエイムに対してのアンチ戦術であり、「相手が予測しているであろうポジションからずれた位置にいる」というポジショニングのテクニックです
相手のプリエイムがずれたコンマ数秒の差を利用し、先に弾を当てて倒すことができます
オフアングルは、「FPSでは撤退可能な位置や強ポジにいるのが普通である」という性質を利用したものです
ということは、相手に位置がばれている場合や、オフアングルを警戒された場合は全く通用しないので注意が必要です
定番のオフアングルは相手も警戒してくるので、結果普通のポジションが強くなるなんてこともあります
オフアングルには、大きく分けて壁無しオフアングルと壁有りオフアングルの二種類があります
壁無しオフアングル
ハードスコープ(いわゆる普通の見方)や角待ちに対してのオフアングルで、遮蔽物がない位置に立ちます
遮蔽物がないので撤退不可能で、1v多数やフラッシュなどの投げものに弱いです
また、本当にコンマ数秒の差を利用するテクニックなので、ヘッドショットワンパンのタクティカルFPSでは有効ですが、APEXなどの体力が多くカバーを入れられやすいゲームでは、集中砲火されるだけの的になる可能性が高いので注意が必要です
タクティカルFPSでは、その性質上、試合の序盤で使ってもあまり意味がありません
カバーされる可能性と相手のリソースが少ない終盤の少数戦で特に効果を発揮します
ちなみに、VALORANTのジェットのように横に瞬間移動できるスキルがあれば、オフアングルのメリットだけを享受できます
壁有りオフアングル
壁を伴った別射線からのオフアングルです
こちらは遮蔽物がある分壁無しより安全性が高く、クロスを組むのにうってつけで、より積極的に使いたいポジションです
クロスアングルとも言えるでしょう
しかし、アングルアドバンテージを使えないポジションが多いので、相手がオフアングルを読んでいたり、丁寧にクリアリングされた場合、普通に肩の先見えで抜かれる可能性があるので注意が必要です
カスタムなどで、ある地点をクリアリングした時に現れる別方向の射線を探してみましょう、それが壁有りオフアングルです
一応壁無しと壁有りで分類しましたが、他にも強ポジを利用したオフアングル、高所を利用したオフアングルなどもあるので、あくまでざっくりとした分類だと思ってください
オフアングルを使いこなすコツ
オフアングルを有効に使う為のコツは、相手の意識に乗り移って考えることです
「この状況ならば、相手はここにいるであろう」という予想の逆をつきます
有料の上達論でも書きましたが、相手の視点で考えるというのは対人競技において非常に有効なので、覚えておいてほしい思考テクニックの一つです
これを利用したテクニックはたくさんあります
逃がさないポジション(回避不能アングル)
相手が遮蔽物を持たない位置で撃ち始めることで、相手が撤退不可能な状態を作るというポジショニングのテクニックです
人数有利を活かして相手を確実に倒したい時に有効です
普通にダブルピーク(同時飛び出し)を利用してもいいですし、壁有りオフアングルを利用してクロスを組むのも有効です
回避不能アングルは、あらゆる方向から射線が通っているので、やられると非常に厄介なポジショニングです
クロスを組むならできるだけ回避不能アングルで見ることをおすすめします
回避不能アングルは、壁ありオフアングルと同じくアングルアドバンテージ的に不利になることが多いので、そこは注意しましょう
角待ち
文字通り、角で待つというポジショニングです
角待ちのメリットは、①クリアリングが甘い敵を倒しやすいこと、②クロスが有効に組めることの二つです
①に関しては、CODやBFなどのリス有りゲーで特に有効で、相手陣地深くまで潜り込んだ時は相手の警戒心が低いので、ほぼ確実に決まります(相手の脳みそを沸騰させることができるのもメリットの一つです)
②のクロスに関しては、角を倒してもその後大きく視点を動かさなければならないので、カバーがほぼ確実に決まる点がメリットです
角待ちも、アングルアドバンテージに注意してできるだけ壁から遠い位置にいるようにしましょう
角待ちプリエイム読みのオフアングル
角待ちも普通のポジションの一つなので、相手はプリエイムで狙ってくる可能性が高いです
そこで、オフアングルを使うことができます
特に角待ちで一人削った後は相手の意識が角へ集中するので、オフアングルが有効になります
うまくはまると、連続で二人三人と倒すことができます
注意点として、オフアングルのズレを大きくしすぎると、丁寧にクリアリングされた場合普通に1v1をされて、クロスを組んでいるメリットを打ち消してしまう場合があります
角からのズレを少しだけにするか、クロスを組むなら普通に角に立った方が有効になるケースが多いです
強ポジ
強ポジの定義は色々ありますが、ここでは、こちらの被弾面積が少なく相手の被弾面積が多くなるポジションとしておきます
典型的な強ポジは、頭一個と脚見えポジです
頭一個
相手からこちらの頭だけが見えるようなポジションです
FPSの銃弾は基本的に頭にあるカメラから発射されるという性質がある為、こちらの被弾面積を最小限にした上で相手の被弾面積を多くすることができます
頭一発ではないゲーム、反動が大きい武器相手、細かい操作がし辛いパッド相手の時に特に有効です
脚見えポジ
車の下や棚の下などで伏せるポジションで、一方的に敵を視認できる為めちゃくちゃ強いです
高所有利
高い位置が強いというFPSにおける原則の一つです
これだけで記事を書けるくらいなのですが、今回は一気に解説してしまいます
高所が強い理由は、今まで解説してきた要素のほとんどを含んでいることにあります
①撃ち合いで有利
こちらの被弾面積が少なく相手は多い、複数射線を簡単に作れるのでクロスを組みやすい、勝負するタイミングを選べるなど、撃ち合いで有利になる要素が多いです
②こちらのタイミングで進軍&撤退可能
相手が高所に簡単に登ってこられないという状況では、進軍&撤退のタイミングの主導権をこちらが握ることができます
バトロワで例を出すと、こちらは攻撃を受けても回復蘇生撤退が可能で、一人倒した時には落下で一気に詰めることができるのに対し、相手は詰められることを警戒して回復や蘇生という選択肢が取りづらく、一人倒しても一気に詰めることはできません
FPSは自分と相手のカードの相性で勝負が決まりますが、高所側のほうが有利なカードを多く持っているというわけです
意味のある高所をとろう
高所が有利だからといって、戦略上意味のない高所をとってもだめです
試合全体を俯瞰的に見て、効果的な位置取りをしましょう
高所をとるのはあくまで手段であり、目的ではありません
坂有利
坂を利用して、強ポジを作ることができます
性質は大体高所有利と同じです
注意すべきなのは、坂の頂点、交戦壁からの距離に応じて、下側が有利か上側が有利か決まるという点です
上下の交戦壁は交戦壁に近い側がアドバンテージをとれるというのが自分の体感からの考察で、これは自分オリジナルの理屈なので、信憑性は微妙ですが、たぶん合ってるんじゃないかと思います
数学が得意な方は考察して連絡をくださると幸いです
これにて、FPSのポジショニング完全解説を終了します
お疲れ様でした(=^・^=)
まとめ
FPSの基本ポジションとは、撃ち合いに強いポジション、撤退可能なポジション、撃ち合いに強く撤退可能なポジションである
オフアングルとは、普通のポジションへのプリエイムに対してのアンチ戦術である
オフアングルには、壁無しオフアングルと壁有りオフアングルがある
壁有りオフアングルは、クロスアングルとしても有効である
オフアングルを見つけるコツは、相手の意識に乗り移って考えることである
相手が遮蔽物を持たない状況で撃ち始めるポジショニングのテクニックがある(回避不能アングル)
角待ちのメリットは、クリアリングが甘い相手を倒しやすいことと、クロスが有効に組めることである
角待ちオフアングルは相手の意識が角に集中している場合は有効だが、クロスを組むメリットを打ち消してしまう場合がある
強ポジは、こちらの被弾面積を少なく相手の被弾面積を多くできるポジションである
典型的な強ポジには、頭一個と脚見えポジがある
高所は、撃ち合い面と選択肢の点で有利なポジションである
坂有利は、坂の頂点からの距離に応じて下側が有利か上側が有利か決まる
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